2009年8月31日(月) |
糸魚川-静岡構造線,新倉露頭見学と雨畑硯
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わが国でも第一級の断層である糸魚川-静岡構造線の逆断層が典型的に見られる場所として貴重な露頭の見学に出かけました(国指定天然記念物)。場所は山梨県早川町新倉の内河内川左岸です。断層の西側は先新第三系瀬戸川層群の黒色粘板岩、東側は、新第三
系中新統の凝灰岩類からなり、西側(写真左)の古い地層が東側(写真右)の新しい地層の上にのし上がっているのがはっきりと見て取れます(写真中央の白い線状の部分が断層の境界です)。ここから早川沿いに国道(52)を南下し、雨畑湖畔への道を渓谷沿いに進むと「雨畑硯」(フォッサマグナによって堆積した良質の粘板岩が原石です)の里に至ります。今は工人も少なくなり、村はひっそりとしていましたが、湖畔に建つ「硯匠庵」で雨畑硯を見学できます。予てから訪れたいと願っていた雨畑の硯を手に帰りました。
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糸魚川-静岡構造線の逆断層露頭 |
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2009年8月22日(土) |
塩の道 前不動 |
秋葉神社の駐車場を過ぎると、「塩の道」がスーパー林道と度々出会う。この辺りは新旧の道が並行しているようだ。
天竜の森に向かって走ると、左手に「塩の道」の立派なモニュメント(標識)がたつている。すぐ奥の草むらに二体の石仏が立っていた。「前不動」と書かれた説明板もある。
佐久間町の平沢不動に続く道らしいが、夏草に覆われ何とも心細い。
立ち止まれば、日本海からアルプスを越え太平洋まで350Kmだという、長い街道の歴史も知りたくなる場所だ。
また、この道は日本列島の真ん中を南北に走る大断層・中央構造線に沿って走っている。地層や地質を観察しながら辿るには、もきわめて興味深いジオサイトでもある。 |
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2009年8月10日(月) |
中央構造線の露頭と中央構造線博物館見学 |
佐久間の北条峠、二本松峠から、まっすぐにV字谷が掘り込まれている景観を見たり、地学の授業で勉強したりはしましたが、関東から九州へ日本列島を縦断する大断層がここを通っている。しかも、ただの断層ではない。「構造線」だ。何が違うか。この目で確かめたい。その想いを抱き、予てから訪ねたいと願っていた、大鹿村の中央構造線博物館を訪ねました。博物館は、長野県と静岡県の県境、南アルプスの主峰赤石岳の山麓にあり、「中央構造線」のほぼ真上に建っています。
博物館の学芸員から、中央構造線は、白亜紀にユーラシア大陸で生まれ、その東縁部に生じた大規模な左横ずれ断層の一つだと説明されたり、岩石についての解説を受けたりしました。
その知識も新たに、青木川上流右岸で、中央構造線の立派な露頭(安康の露頭)を見学しました。中央構造線そのものをこの目で観察できる貴重なサイトです。写真中央の黒い帯が中央構造線です。その左側(内体)が高温低圧でできた領家変成岩、右側(外体)が低温高圧でできた三波川変成岩です。この露頭は、7~8万年前の生成とされていますが、成因の違う岩石が、どうして中央構造線で接するようになったのか???
異なる構造物(岩石)が接しているから「構造線」???理解が及ばないままに、露頭を実見しました。文句なしの驚異と感激。「百聞は一見に如かず」。
ところで、この露頭は何時までこの状態で見られるだろうか。川流れ、土砂の堆積、自然変動などで、埋まってしまうかもしれない。断層面を洗う青木川の急流を見ていると、人智で「自然」に立ち向かう難しさ、大地への畏敬を体感しました。
ここは貴重な「ジオパーク」です。 |

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2009年8月5日(水) |
秋葉ダム堤体に漂着したごみ |
長い梅雨が明けた日の秋葉ダムは満水状態。ゲートを全開して放水中。堤体下の湖上では、漂着したゴミの処理作業が行われていました。
ベルトコンベアーで上げたゴミの中から、不燃ゴミを一つ一つ拾い出していました。大変な労力とコストだと感じました。それでも、佐久間ダムのゴミより、はるかに綺麗だと思いました。(生活廃棄物が少ない。)
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2009年8月3日(月) |
近代産業遺産(浜松市住吉浄水場 ポンプ室) |
8月2日、(社)静岡県建築士会 西部ブロックまちづくり委員会企画の見学会に出かけた。所は浜松市・住吉浄水場ポンプ室です。
この施設は、昭和6年2月1日に通水を開始し、13万市民に水道水の供を給しました。昭和48年(1973年)に、大原浄水場が完成するまでの約38年間、常光町で取水した天竜川の伏流水を受け入れ、浄水処理していました。
鉄筋コンクリートモルタル仕上げの建物(分離派建築)は、アールデコ様式のデザインが随所に見られます。黒々とした重量級ポンプだけが置かれた床なの、幾何学模様の綺麗なタイルが貼られています。この空間に居るだけで、当時の「水道」への厚い期待と喜びが伝わってきます。浜松市の貴重な文化財として保存の道を見つけたいものです。
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松のステンドグラスと放物線状の窓 |
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